夫視点での立ち合いレポート③ - 鉗子分娩
前回は立ち合い出産当日の様子を書きました。
今回はその中からピックアップのような形ですが、鉗子分娩について書きます。
鉗子分娩とは?や、鉗子分娩に立ち会って何を思ったか?などがお伝えできればと思います。
鉗子分娩とは
補助経腟分娩の手法のひとつ。鉗子は左右の2葉(左葉と右葉)に分解可能。
明らかな胎児機能不全などにより、急速遂娩が必要となった場合に適応、または微弱陣痛、回旋異常、無痛分娩、母体疲労の場合に適応。
鉗子分娩は吸引分娩よりも牽引力が大きく回旋異常にも対応できるため、吸引分娩では不可能な経腟分娩を完遂することができる。逆にこのことが欠点と関連しているが、吸引分娩と鉗子分娩は適応範囲が相同ではなく、児頭下降が中位以上、回旋異常など、より困難な分娩に鉗子分娩が選択された結果とも考えられる。後向きに結果をみて鉗子分娩のほうが危険だと結論することはできない。危険な補助経腟分娩は、吸引分娩であれ鉗子分娩であれ同様に危険なのであり、そのような状況では帝王切開を考慮する。中位以上の鉗子分娩では母児の合併症頻度が上昇するため、中位鉗子は慎重に適応を考慮する。帝王切開が比較的安全に施行できるようになったため、高位鉗子は現在の医療状況下では原則として行われない。
鉗子分娩の利点
- 牽引を確実に行うことができる。
- 回旋異常に対応することができる。
- 頭血腫、帽状腱膜下出血の頻度が小さい。
- 肩甲難産の発生率が比較的小さい。
鉗子分娩の欠点
- 腟壁の損傷が大きくなる可能性。
- 3〜4度裂傷の頻度の増加。
- 児の頭蓋内出血の頻度がやや大きい。
- 児の一過性の顔面神経麻痺の可能性。
- 児の眼球損傷の可能性
なのこっちゃって方もいらっしゃると思いますが、要は鉗子と呼ばれる器具を使用して経膣のお産をサポートする方法。赤ちゃんの頭を鉗子で挟んで引っ張りだす手法。といった感じです。
我が家では出産途中に和痛分娩に切り替えたため、鉗子分娩になる可能性が高いことは事前に知らされていました。
リスク等もご説明頂きましたが、お産に時間がかかっていたこと、赤ちゃんの胎動が弱くなる瞬間があることなどから鉗子分娩に同意をするのは難しいことではありませんでした。
ただ、いざ鉗子分娩を行うとなった時、初めて鉗子を見た時はびっくりしましたね。
率直な感想として「え?これで赤ちゃん挟むの?大丈夫?」と思いました。
だってこれですから↓
そりゃ挟んでひっぱりだすんだから当たり前でしょと言われればそうなんですが、初見でこれはビビります。何せデカい!!
これを膣に入れて頭に引っ掛けて引っこ抜くような感覚なわけで、ちょっと怖いですよね。出来ることなら先に器具見せてほしかったな。。。
もし今後鉗子分娩に立ち会うことがある方いれば事前にこれが出てくると覚悟しておくといいかもしれません(笑)
とはいえ、鉗子分娩自体にとびっきりのリスクがあるわけではありません。
もちろんスムーズに補助無くお産できればいいですが、すべてがそういうわけにもいかないので、その時は母子の健康を第一に多少のリスクを飲み込む必要も出てきます。
最終的には先生の技量次第というところに落ち着くのかもしれませんので、産院選びは自分の納得いくようにしたいですね。
そしてこれをご覧いただいた産科のお医者様や看護師さん、助産師さんなどいらっしゃれば、鉗子や吸引の器具を事前に見せていただけると精神衛生上いいと思いますので宜しくお願い致します(笑)